🐯story97〜雲の上の…届かない存在

初めて聞くその声に反応して、後ろを振り向くと

そこにはユンさんの息子さんが笑みを浮かべながら立っていた

息子「こんにちは」

○○「!…こんにちは」

○○はまさか息子さんに話しかけられるとは思っていなかったので、多少驚きながらもきちんと挨拶をした

息子「今日は来てくださってありがとうございます」

○○「いえいえ…!とんでもないです。こちらこそ御招き頂きありがとうございます」

息子さんはその言葉にフッと口角を上げて、また話し始めた

息子「飲み物を選んでいたようだけど……父が経営する会社では最近、パーティに振る舞う高級な飲み物にも力を入れてるから、どれも美味しいと思うよ」

綺麗に並べられたドリンクに視線を移す息子

○○「そうなんですね…!こちらの飲み物は全部お父様の会社のものだったんですね」

息子「そうだよ。これなんて君に似合いそうだけど」

そう言うと、息子さんは綺麗なピンク色の飲み物が入ったグラスを指差した

○○「あ…じゃあ…」

手を伸ばしそのグラスを手に取ろうと思ったら

息子「あー、まって。君にはもっと素敵な飲み物の方が似合うかも。ちょっとついてきてくれる?」

○○「…え…?」

息子「建物の中に大事に保管してある飲み物があるんだ」

○○「…そんな大事なもの、私なんかが頂けません」

遠慮気味に首を横に降る

息子「せっかく来てくれたんだから、振る舞いたいんだ。気に入れば他のスタッフさんたちにも飲ませてあげるといいよ」

○○「ですけど…」

息子「さ、行こう」

息子は○○の背中に手を添えて、建物の方をスッと指差した

急に自分の背中に置かれた彼の手に違和感を覚えながらも…振りほどく事もできず、どんどんと誘導されていく

(飲み物取りに行くだけだよね…)

そんな事を考えていると、ふと🐯さんの姿が見えた

友好関係が広くて人当たりの良い🐯の周りには、沢山の著名人や有名人で溢れていて、彼は和の中心にいるようだった

その中には可愛らしい女優さんや綺麗なモデルさんもいて、みんなで楽しそうに立ったままドリンクを飲んで談笑している

ひとりのモデルさんは🐯の隣に立っていて、楽しそうにみんなが笑うたびに🐯の腕にさりげなく寄りかかったり、ボディータッチをしながらコミニュケーションをはかっていた

今の○○にはその2人の姿に綺麗なフィルターがかかったように眩しく見える

そしてその姿を目にしてしまって

急に🐯さんの事が雲の上の存在に見えて、手の届かない場所にいるような気がして…苦しくなる____

(私なに考えてるんだろ…雲の上の存在だなんて…そんなの最初からなのに…それに私はもう🐯さんへの気持ちはなくそうって…)

息子「この廊下の奥の部屋にあるんだ」

突然話しかけられて、我にかえる

○○「え?あ、はい?」

息子「ちゃんと僕の話聞いてる?せっかく君の為にと思ってるのに」

○○「あ…ごめんなさい…!せっかく飲み物を用意してくださるのに」

○○が謝っている間も、息子はどんどんと廊下の奥へと進んで行く

長い廊下を進んで行けばいくほど、さっきまで聴こえていたピアノの音もみんなの笑い声も聞こえなくなり、人の気配もなくなっていった…

すると、息子はある部屋の扉の前で足を止めた

息子「ここだよ」

息子は持っていた鍵で扉を開けると、○○を中へ入るように即した

その豪華な部屋には

飲み物らしきものは無くて

宿泊用の部屋のように見える…

息子「どうしたの?入って?」

○○「あの…私、こんな豪華なお部屋に入るなんて申し訳ないので、ここで待ってます」

息子「……」

二人の間に沈黙が流れる

すると息子が急に笑い始めた

息子「ははは…ちょっと警戒されてるのかな?」

○○「いえ…そんな事は…」

図星を突かれて言葉を濁すしか出来ないでいると

息子「ごめんごめん冗談だよ。本当はこっちの部屋」

そう言って息子は隣の部屋の頑丈そうな扉をゆっくりと開けた…

その瞬間ひんやりとした空気が部屋から流れ出る

そこには確かに沢山の飲み物が保管されている

けれど…どうしてこんな奥の部屋までまともに話したこともない自分だけが連れてこられたのか…さっきの部屋に入れば何があったのか…考えれば考えるほど不信感でいっぱいになる

息子「おすすめの飲み物は沢山あるけど、君に合うのはどれだろうね」

息子はゆっくりとその部屋に入り、飲み物の入った瓶を手に取り選び始めた

息子「これもいいけど…こっちもいいな…」

○○「………」

息子「入り口に立ってないで中においでよ。一緒に選ぼう」

○○「…………」

○○は固く口を閉ざして入口の前に立っている

息子「……」

彼は選んでいた手を止めて、何も返事をしなくなった○○の顔にゆっくりと視線を移した______

投稿者: banta-story

はじめまして。 この小説はBTSとは関係のないBTXというグループとの恋愛小説ですが、彼らの事も好きになってくれたら嬉しいです♡ どうぞよろしくお願いします♪

「🐯story97〜雲の上の…届かない存在」への6件のフィードバック

  1. はじめまして。
    ずっと読んでいたのですが初めてコメントします❤️
    いつも引き込まれるstoryでたのしくよんでます。
    これからも応援してます!
    雲の上の手の届かない存在とか…本人はそう思っちゃってて切ないです😭

    1. 読んでいただきありがとうございます♡
      応援もありがとうございます🥺
      不定期ですが投稿してますのでよろしくお願いします💜
      どれだけメイク室で一緒に練習していた時期があったとしても、彼女にとってはもう遠くて雲の上に見えちゃうんですよね😂

  2. ひぃぃぃ😱
    せっかく🐰が忠告してくれたのに…
    🐯、〇〇を助けに来て〜😭
    続き、楽しみにしてます💜

    1. ほんとにひぃぃぃ😱ですよね
      息子恐怖😱😱
      知らない男の人には絶対についていっちゃだめですね🙅‍♀️
      楽しみにしてくださって嬉しいです💜ありがとうございます♡

  3. 雲の上の存在…😭
    でも好きになっちゃったんだもんね。
    〇〇、気持ちを押し殺さなくてもいいのに…。たくさんの人のなかにいる笑顔の🐯さんを遠くから見つめる〇〇を想像しただけで本当に切ない…。

    とりあえず…息子からは逃げなさい!笑

    1. ゆっ!さんは本当に文章から情景を想像するのが上手なのですごく嬉しいです💜
      その遠くで他の招待客と楽しそうに話してる🐯のすがたを見つけてしまう○○😭😭
      すごく遠くにみえて辛かったでしょうね…🥺

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