🐯story78〜右肩に伝わる重み…


○○「……あの……○○です」

「………○○さん…?」

暗くて顔ははっきり見えないけど、

その声はたしかに🐰だった

🐰「………何でまだ起きてんの?」

何だかいつもと違う声…

○○は気になって彼の方へ少しだけ近づいた

○○「私は眠れなくて………🐰さんはどうしたんですか?」

🐰「……」

🐰からは返事はないけれど明らかに元気がないのがわかる

(あんまり聞かないほうがよかったかな……一人で居たい時もあるよね…ここはもう帰ったほうがいいかも…)

○○「🐰さん…少し肌寒いですし風邪引かないようにして下さいね?私はもう行きますね」

そういってデッキを後にしようとした…

すると

🐰「………上手く出来なかった…」

🐰が小さく言葉をもらした

その声に○○は振り返る…

🐰「いつでも完璧でいなきゃいけないのに…今日は出来なかったから…」

○○「………」

その彼の言葉を聞いて、心が痛くなる

彼はステージの上でも、普段の撮影の時でも自分に厳しい人だった…

何でも卒なくこなせるからこそ、人よりも完璧を求めてしまうのかもしれない

○○「🐰さん…今日の撮影のことですか…?」

🐰「………」

返事はない…

彼は今日おこなったバドミントンや足球の事を言っているのだろうか…

確かに今日の撮影でおこなったスポーツはルールが難しい事もあってみんな悪戦苦闘していた

だけどそれは深刻な事ではなくて、ミスをしてもみんな楽しく笑いながらプレーをしていた筈だった…

○○「もしかしてバトミントンとか足球の事ですか?」

🐰は何も言わずにデッキから外を見ながら頷いた

○○「🐰さん、上手でしたよ…?」

🐰「全然ダメだよ。完璧にしないと……俺は🐰だから…」

その理由に、また胸が苦しくなる

どれだけ彼は“🐰”というアーティストとしての自分にプレッシャーをかけ続けているのだろうか

○○「🐰さん……」

🐰「ファンの子達もきっとそんな姿を求めてると思う。だから…」

彼の悔しい気持ち…ファンを思う気持ちがすごく伝わってきて…

何か声をかけてあげたくて…彼のそばまで足を運ぶ…

そしてこちらを一度も見ない🐰に、静かに話しかける

○○「🐰さん………今から言うことは、私の考えなので適当に聞き流してください…。

……🐰さんやメンバーのみんなはプロだし仕事だから、完璧を求めるのも求められるのもわかります…

だけどきっと周りのメンバー達も、ファンの子達も、どんな🐰さんだって魅力的に見えてると思いますよ…?」

🐰は静かに言葉を聞きながら、まだ外を見ている

○○「完璧にする事も素敵な事ですけど、それよりも大事なのは完璧にみせようと一生懸命努力するその過程だと私は思います……」

何も言わない🐰の横顔を見ながら…余計な事を言ったかもしれないと、すこし後悔し始める…

○○「ごめんなさい…知った風に言っちゃって…」

すると、🐰がゆっくりと○○の方を向いた

🐰「……本当はわかってる。…1番自分に厳しいのは周りじゃなくって自分自身だって事………もっと楽に考えられたらいいのに…それが出来なくて苦しいんだ」

○○「………」

暗闇の中で微かに見える🐰の瞳が今にも壊れそうで…苦しそうで…どんな言葉を返せばいいのかわからなくなって…思わず○○もデッキの外の方を向いて少し下を向いた…

○○「……そんなに苦しみすぎないでください…🐰さんが人一倍努力して頑張ってるのはちゃんとみんなわかってます……」

🐰「………」

すると🐰はデッキの柵にもたれかかっていた体を起こして

一歩○○の方へ近づいてきたかとおもったら…急に______

○○「…?!」

🐰「別に深い意味はないから……こうしてていい…?」

横から○○の肩にぐるっと両腕を回して引き寄せたかと思えば………○○の肩に頭をうずめる🐰

その姿はいつもみたいに自信があって黄金色に輝いている🐰じゃなくて…

いろんなことに悩む…ただの一人の普通の男の子のようだった…

自分の右肩に伝わる🐰の重みは、彼にのしかかっているプレッシャーの重圧よりも…遥かに軽いだろう…

○○は行き場をなくした自分の右手を…彼の背中にまわそうとしたけど…

今の彼に対して軽々しくそんな事ができなくて

あげた手をそっと下ろして、ただ彼に肩を貸すことにした______

**********

幾らか時間が経った頃_______

🐰「……ごめん、もう大丈夫」

そう言って○○の肩に乗っけていた頭をそっと上げて、両腕を降ろしながら彼が呟やいた

○○が彼に視線を移すと、申し訳なさそうにしている🐰が目に映る…

🐰「はぁ…こんな姿誰にも見られたくないのに……」

○○「………誰も見てないですよ」

🐰「…?」

○○「真っ暗だし、私もずっと外を向いてたんで…誰も見てないです」

🐰「………」

○○「……」

🐰「………もーなんなのマジで………」

そういうと🐰は少し困ったような笑顔を見せた______

🐰「ありがと_____」

この後、🐰と一緒にほんの少しだけ夜風に当たっていると、2人とも本格的に眠気が来たのでデッキをあとにすることにした

スタッフとメンバーは部屋の階が違うため、その場で挨拶をする

🐰「じゃあ、おやすみ」

○○「おやすみなさい」

🐰「……………送ろうか?」

○○「…?すぐそこなんで大丈夫ですよ??」

同じ建物内なのに🐰が不思議な事を言うので、目を丸くして答える

🐰「だよね、何いってんだろ俺。じゃあまた朝にね」

○○「はい、また朝に」

その後、○○の姿が見えなくなるまで見送る🐰の瞳には、確かなものが映っていた______

************

投稿者: banta-story

はじめまして。 この小説はBTSとは関係のないBTXというグループとの恋愛小説ですが、彼らの事も好きになってくれたら嬉しいです♡ どうぞよろしくお願いします♪

「🐯story78〜右肩に伝わる重み…」への10件のフィードバック

  1. ある日彼らのメイクの仕事を任される
    (○○緊張でぶっきらぼう)
    ↓
    初めはお互い意識していなかった
    ↓
    頑張っている姿、他の人には見せない表情を自分にだけ見せる○○を、🐯が少しずつ意識し始める。(でも本人気づかない)
    ↓
    2人だけの練習はじまる
    ↓
    ○○も🐯の雰囲気や人柄に惹かれはじめる(本人はきづかない)
    ↓
    🐰もまた、○○の頑張っている姿に惹かれはじめる
    ↓
    🐯と○○どんどん仲良くなって、読者をドキドキさせる(世界一ピュア可愛い2人)
    ↓
    ○○ついに恋心に気づく
    ↓
    チナの本性爆発
    ↓
    だんだんと離れていく2人(読者苦しい)
    ↓
    このタイミングで🐰が完全に○○の優しさにやられる⇦いまココNEW✨

    1. コメ見たら、読者さんの気持ちまであって笑いました♡まとめてくれてありがとうございます♡その通りです💜☺️

    1. ドキドキ♡♡
      きっと暗闇の中でも黄金マンネはキラキラ爆イケですね💜

  2. 🐰さんだったか~~~!
    最後の見送るところ…なんか切なキュンしました🥺💓完全に〇〇の優しさ&健気さに🐰さん、落ちましたね♡
    🐰さん、自分の気持ちを抑えるの出来なさそうだから(笑)🐯さんが〇〇に気があるのを知ってるけど、遠慮しながら攻めそうですね💜キャー😆💜
    🐯さんも頑張らなきゃ!!(笑)

    更新メールが来たかチェックするのが最近のルーティーンです☺️このお話、大好き💜続きも楽しみにしてます💜

    1. 誰かと思えば🐰でしたね〜💜☺️笑
      これから🐰と🐯もどうなるのか…!💜
      お話そう言っていただけて、嬉しいです😂💜ありがとうございます♡
      続きも是非お付き合いください❤️

  3. 🐰きた!
    心苦しいお話が続いてましたが、
    これから先がまた楽しみになりました。

    1. このタイミングで🐰が…!💜
      まだまだこれからいろいろあるんで、ぜひぜひお付き合いください♡
      コメありがとうございます☺️

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