🐯story76〜2人の距離は少しずつ…

次の日もその次の日も…何日もの間🐯とは挨拶程度しか言葉を交わすことがなかった

最初はすれ違ったりした時に急に天気の話を話しかけてくれたり、無くし物があったときに○○に聞きに来たりしてくれていたのに、○○がチナ先輩の目を気にして、不自然な態度をとり続けているうちに…徐々にそういう事も無くなっていった…

偶然目が合う事が時々あったけど…どうすればいいのかわからなくて、ぎこちなく逸らしてしまう事もあって、その度に胸が締め付けられるように苦しくなった…

もちろんメイク室での夜の練習にも行ってない

仕事が終わるとすぐに他のスタッフさんやメイクさん達と一緒に建物を後にする事に体は慣れて、前みたいに間違えて鏡の前にメイク道具の準備をしてしまう事も無くなった_____

あんなにあの時間が生活の一部だったのに…

こんなにも以前とは変わってしまったのに……

それなのに自分の気持ちだけは薄らぐ事はなくて、たとえ前のように接する事ができなくても…

同じ空間で頑張っている彼の一生懸命な姿を見るたびに胸は高鳴って

日に日に想いは募っていった______

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ある日、メンバー達は自分達の番組の撮影の為に野外でロケを行う事になっていた。

メンバー達はロケバスに乗ってペンションへと向かい、行きのバスの中でもゲームをしながら撮影がおこなわれる予定になっている

車内の撮影に携わるスタッフ以外は、他の車で現場へ向かうので、○○も重たいメイク道具を持ってスタッフ用の車に乗り込んだ

今日の撮影について行くスタッフは、泊まる施設の関係でいつもよりも少ない人数で向かった

車を出発させて1時間くらいだったところでスーパーに寄る

メンバー達はそのスーパーで10キロの食材や必要な物を買い出しする。

そんな彼らをカメラに映らない位置からスタッフ達は見守っていた

みんなが食べ物や飲み物を買い物カゴに入れていくなか、🐯は何か必要そうなものがないかを一人でフラフラと探しに行ったようだった

○○は少し離れた棚の付近で彼らを見守っていたけれど、遠くから歩いてくる人物とカメラマンに気づいて、映らないように慌てて通路のわきに引っ込んだ

(🐯さんだ…)

🐯は○○の存在には気づいてないようで、まっすぐ前を向いて○○の目の前を通り過ぎるその姿に胸がギュッと苦しくなる

🐯は花火が置いてある商品棚の所まで来ると、花火を両手に持って一生懸命選び始めた…

そしてしばらくすると🐯は花火を1袋大事そうに握りしめながらメンバーのいる場所に戻っていく

もう一度自分のすぐ目の前を通り過ぎていくその姿を見つめていると…

《パタッ》

しっかり握っていたはずの花火を🐯が落としてしまった…

🐯「あいご〜」

不意に出るちょっとした言葉でさえも、愛おしくて…

○○は気づけば少しだけ通路の方へ歩いて、その花火に手を伸ばしてしまっていた…

🐯「…」

視界に急に誰かの手が入ってきたからびっくりしたのか、自分で拾おうとしていた🐯の動きが一瞬止まる

びっくりして顔をあげた彼と目が合って…

○○は……

思わず手を引っ込めてしまった…

○○「あ…ごめんなさ…」

🐯「………○…

🐯は○○の名前を呼ぼうとしたようだけど、○○の複雑そうな表情を見て一瞬悲しそうな顔をして口を閉ざしてしまった…

少しの間見つめ合う2人…

だけど…

🐻「あ!🐯いたいた!もう時間だよー!」

遠くから🐻に呼ばれた🐯は少しだけ躊躇しながらも足元に落ちている花火を自分で拾って、その場を後にしてしまった…

だんだん遠くなるその後ろ姿はまるで2人の心の距離を表しているようで…また涙が出てきそうになって…慌てて彼の後ろ姿から目をそらした

自分の行動のどこまでが許させるのかわからなくて……

考えれば考えるほど“普通”ができなくなってしまった

ズキズキと痛む心に耐えきれなくて…ギュッと強く目を瞑った__________

投稿者: banta-story

はじめまして。 この小説はBTSとは関係のないBTXというグループとの恋愛小説ですが、彼らの事も好きになってくれたら嬉しいです♡ どうぞよろしくお願いします♪

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