🐯story29〜彼から見えている風景

そっとブラインドを閉めて今日は何の練習から始めようかと悩んでいると、この前参加したセミナーの資料をまだ復習していなかった事を思い出した。

(まずは資料に目を通してからメイクの練習をしよっかな)

ソファのところまで行き浅く腰掛けると、セミナーで貰った資料をテーブルの前に並べて講師の方の言葉や技術を思い出しながら何枚もの紙にに目を通した

セミナーを聴きながら沢山メモを取り、マーカーで大切な所に線を引いたので、資料は結構汚くなってしまっている…

メイク道具やコスメは常に進化するので、常に新しい知識を吸収しながら技術も習得しなければならないし、美的感覚も必要となる。

○○は資料をじっくりと時間をかけて読み終えると、その資料をテーブルにおもむろに置いた。

(習った事、さっそくやってみようかな)

そう思ってソファから立ち上がろうと思った時ふと講師の先生の言葉を思い出す

“沢山の綺麗なものを見てください、そしてその綺麗なものを見て、自分がどう感じたか、どんなイメージを受けたのか、例え白黒なものでもカラーを感じて、しっかり考えて感受性を磨いて下さい________”

(講師の先生、沢山綺麗なものを見たほうがいいって言ってた)

すると何かを思い立ち、ポケットからスマホを取り出すとSNSを開きメンバーの公式ホーム画面をスクロールして、ある写真を探す。

そして手を止めたのは1枚の風景写真

“綺麗なもの”

そう聞いて真っ先に思い浮かんだのが🐯の撮影した写真___________

彼が趣味で撮影したその写真は、ダイナミックというよりはとても繊細でどこか儚くて、温かみの中に静寂を感じるような写真だった

(🐯さんはこの写真の風景を直接目にして、綺麗だと感じたんだよね…)

🐯に直接聞いてみないとわからない事だけど、写真を見ているだけでなんだか彼の頭の中を見ているような気がして、少しだけソワソワする

そして被写体をカメラ越しに見たとき🐯が何を思って、どんな風に綺麗だと思ったのかをもっともっと知りたくなった_______________

写真1枚なのに沢山考えさせられて、いつのまにかその風景写真を眺めながら癒されている自分がいた

(この写真が🐯さんがみた風景そのままなんだよね。同じ瞬間なんて二度と訪れないし、1mmもずれのない🐯さんがみた風景そのまま…。写真って不思議だな…)

そんな事を考えながらソファの背もたれにもたれかかって大きくけのびをする

○○はずっとソファに座っていたので腰が重くなっていたけど、それでもやっぱり練習を始めようと立ち上がり、鏡の前でメイクの練習を始める

********

メイクも終盤に差し掛かったころ、急にドアをノックする音がした

《コンコン》🚪

そのノックの音を聞いて、リップを塗ろうとしていた手を止めて返事をする

○○「はーい」

すると返事をするやいなやドアが開き、🐯が慣れたようにツカツカとメイク室に入ってきた

○○「!」

🐯「お疲れ様~」

黒いボトムに白い大きめのトップスをサラッと着た🐯が、あまりにも自然にメイク室に入ってくるので、○○も笑うしかない

○○「お疲れ様です」

初めの頃はいつも○○が

“忘れ物ですか?”とか

“疲れてないんですか…?”

とか言って入り口のドアをなかなか全開まで開けてくれなかったので、最近では🐯が勝手に入るスタンスになっていた

投稿者: banta-story

はじめまして。 この小説はBTSとは関係のないBTXというグループとの恋愛小説ですが、彼らの事も好きになってくれたら嬉しいです♡ どうぞよろしくお願いします♪

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